医療法人化に必要な要件とは?大まかな費用目安も紹介!
医療法人を設立するためには、国が定めた要件を満たさなければなりません。
今回は、医療法人設立に必要な4つの要件と、大まかな費用目安について詳しく解説していきます。
・医療法人化に必要な4つの要件
医療法人を設立するために満たすべき要件は、以下4つです。
・人的要件
・施設・設備要件
・資産要件
・その他の要件
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
・・人的要件
医療法人を設立するためには、
・社員3名以上
・理事3名(理事長含む)
・監事1名
が必要です。
株式会社のように、代表者1名で設立できるというわけではありませんので注意しましょう。
・・施設・設備要件
医療法人を設立するためには、
・1か所以上の病院、診療所、介護老人施設があること
・医療行為に必要な設備・器具があること
上記2つの要件を満たす必要があります。
申請の際に、賃貸借契約書や登記事項証明書、図面などを提示して施設が存在することを証明しなければなりません。
病院や診療所、介護老人施設として運営するための施設が建築中の場合、認可日までに完成することを証明できれば問題なく認可を受けられます。
・・資産要件
医療法人を設立するためには、以下の資産要件を満たす必要があります。
・設立後2か月分の運転資金を確保していること(年間支出予算の2か月分)
・個人時代の設備を買い取るための資金があること(運転資金とは別に)
・土地や建物を所有、または長期での賃貸借契約が担保されていること
このように、十分な資産がないと医療法人を設立できませんので注意してください。
・・その他の要件
医療法人を設立するための要件は上記の通りですが、他にも、
・既にある法人名を使用していないこと
・誇大広告にならないような法人名であること
・複数の医療施設を運営している場合、各医療施設の管理者が事実上の雇用関係にないこと
なども条件として含まれます。
・医療法人設立にはどれくらいの費用がかかる?
医療法人設立の手続きは、やろうと思えば自分で行うこともできますが、手続きにかかる手間や負担、必要な知識などを考えるとあまり現実的ではありません。
一般的には行政書士などの専門家に相談することになります。
その場合は、各手続きに費用が発生します。
それぞれの相場は、以下の通りです。
・設立認可申請→60万円から100万円
・登記完了届出→10万円から15万円
・保健所への開設手続き→25万円前後
・保険医療機関指定申請→10万円
・役員変更届→5万円
・事業報告書等提出書→5万円
上記はあくまでも相場であり、依頼先によっても変動しますが、100万円以上の費用がかかることは珍しくありませんので、設立にかかる費用も加味しながら予算の調整を行っていきましょう。
・まとめ
医療法人を設立するためには、4つの要件を満たす必要があります。
今回紹介した要件を満たしていない場合、医療法人としての認可を受けることができません。
また、医療法人の設立は専門家に依頼するのが一般的であり、その場合は各手続きに対して費用が発生してきます。
これらは、運転資金や設備の買い取り資金とは別で用意する必要がありますので注意してください。
関連ページ
前の記事へ
« 医療法人にはどんな種類がある?それぞれの特徴も紹介!